薪割り斧
山小屋にはホンマの時計型ストーブがあり、寒い日を過ごす時に火を入れる。当然、薪が必要で、小屋の裏の薪棚にストックしてある。小屋周辺の整備で間伐したコナラが中心で、炭焼きの焚き付け用や焚き火用にスギやヒノキを薪にすることもある。
チェンソーで玉切りした丸太を割るのに使っているのが、Fiskarsの斧。これがとても使いやすい。
Fiskars X25 フィスカース ガーデンアックス。
長さは80cmほどで、重さは2.5kgほど。
柄はグラスファイバー製で中空のため軽い。柄の断面は楕円形で持ちやすく、尻には出っ張りがあって滑り止めになる。重さが先端の斧に集中するので無理に力を入れなくても自重に任せて振り下ろせばそれでいい。
こういう作りは、斧と身体の使い方のバランスを保って作業しやすく、長時間たくさんの薪を割っても疲れにくい。Fiskarsはフィンランドの刃物メーカー、人と道具の素晴らしい関係が築かれている道具メーカー。
刃の部分は楔形になっていて、薪を押し広げて割れやすい作りになっている。こういうところがシンプルに機能性を高めるデザインなのであって、モノづくりとはこういうことなのだと思う。
私もそうだったが、薪割り初心者のうちはホームセンターの斧で練習するといい。的を外したり扱いが悪かったりして、刃を欠けさせてしまったり柄を折ってしまったりするものだ。しかしそのうちに扱いは上手くなる。刃を研いでみたり、身体の使い方を色々試してみたりして、斧との付き合い方を覚えればいい。
そのうちすぐに的を外したり刃を欠けさせてしまったりということがなくなっていく。そして、上手くなって良いものが欲しくなったら良いものを買うといい。そういう時におすすめなのがFiskars。道具としての機能性と所有する喜びとしてのデザイン性がある。